パパへの手紙

パパ、パパがこないだピッチの外に置いてあったゴールによじ登ってレフェリーに文句を言ったでしょ。あの時、僕はすごく頭にきて泣きそうになったんだ。
あんな怒り方、今まで見たことなかったよ。
たぶん、レフェリーが間違ったんだと思う。
でも、僕がたとえパパの言うように「レフェリーのせいで」試合に負けたんだとしても、そんなことはどうでもよくて、僕はとっても楽しかったんだ。

わかってほしいんだ、パパ。

僕はプレーしたい、それだけなんだよ。僕は楽しみたいんだ。
だから、僕がプレーしているときには、「パスしろ!」とか「シュートだ!」とか叫び続けるのはやめて。

パパの言うことはあっているかもしれないけど、僕が緊張してしまうんだ。

パパ、もう一つあるんだ。試合中にコーチが僕のことを交代させても、怒らないで。
僕は、ベンチにすわってみんながプレーしているのを見るのだって楽しいんだよ。
僕らは大勢いるし、みんながプレーしなきゃだめでしょ。
それから僕にサッカーシューズをきれいにするやりかたを教えてくれる?
僕のなんだからパパがやってくれなくてもいいんだ。
僕が自分でできるようにならなきゃいけないんだよ。

それからスポーツバックは僕が自分で持ちたいんだ。
バックにはチームの名前が書いてあるから、僕がサッカー選手だってまわりのみんながわかるだろ?僕、それが好きなんだ。

パパお願い。

試合のあとにママに「今日は勝った」とか「負けた」とかって話すのはやめて。
ママには僕がとっても楽しんでいたって伝えてほしいんだ。

それから、僕がすごいシュートを決めたから勝った、っていうのもやめてね。
だってそうじゃあないんだもの。僕がシュートを決めたのは、仲間が僕に良いパスをくれたからなんだよ。
勝ったのは、僕らのチームのゴールキーパーが必死に相手のシュートを防いでくれて、チームの仲間が全員でせいいっぱいがんばったからなんだ
(コーチが僕らにそう教えてくれるんだ)
怒らないでね、パパ。こんなことを書いてしまったけれど。

僕、パパが大好きなんだ。
練習に遅れてしまうのでこれでおしまいにするね。
練習に遅刻すると、今度の試合に、はじめからだしてもらえないんだよ。
じゃあね。

※日本サッカー協会「合言葉はPlayers First!!(ハンドブック)」より
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これは、私の子供がこのクラブに入団し、私も保護者・コーチとして関わるように
なり、コーチ研修で教わったものです。
これを見てハッとしました。不覚にも涙してしまいました。

その発言は本当に子供の事を思って言っているか…?自分のため…?
子供を自己を満たすための道具にしていないか…?
子供が本当に今、思っている事を理解しているか…?

十数年経った今でもこの言葉が頭の中をよぎります。

これを見た皆さんは何を感じますか?

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この記事へのコメント

時岡信浩
2022年02月16日 00:12
親の思いが強すぎたり、大人のサッカーに子供のプレーを当てはめてしまい、
その結果生まれたのは……………
身につまされる感情を思い出しました。

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